みやぎ生協から被災地・宮城のいまをお伝えします

27 地域再生に向けて(2)
~また来たい、また住みたい ― 交流観光で南三陸町ファンを拡大~

2015/11/5

被災した沿岸部は食や海遊びの観光エリアでもあります。2014年の沿岸部の観光客は483万人で、まだ震災前の6割弱に留まり、以前の活力を取り戻すには至っていません。

南三陸町は震災前から教育旅行などの観光事業に取り組んできた経緯から、2014年観光復興推進計画(観光特区)の認定を受けました。

観光特区のテーマは「南三陸町~また来たい、また住みたい~地域づくり」です。「また住みたい」のフレーズには、観光事業による地域経済の活性化・雇用の創出を通じて、町外へ避難した住民が“戻ってきたい”、若者が“定住したい”と思えるような魅力あるまちをつくっていこうという強い意志が込められています。

実際、震災を機にまちへ移住してきたボランティアの若者や故郷のために働きたいと戻ってきた住民がいて、良い先例となっています。

「観光を通じて海、山、人が一体となった南三陸町の魅力を発信していきたい」と南三陸町産業振興課の菅原大樹さん。漁業体験、林業体験、民泊体験などまちの観光プログラムはすべて漁業者や農家をはじめ地元住民の手によるもの。「あの元気な漁師さんにまた会いたい、そう言って再訪してくれるような交流がこの町にはあります」。

震災後、南三陸町には延べ10万人ものボランティアが訪れました。まちではその「縁」を地域再生の活力につなげていくため、「南三陸応縁団」活動をスタート。ボランティアに来てくれた人たちに応縁団に参加してもらい、町民との交流を通じて南三陸町ファンを増やしていこうと考えています。「ボランティアに来てくださった方々の力がなければここまでくることはできなかった。そのご縁をずっとつないでいきたい」。

ボランティアで訪れたまちを今度は交流のために再訪する、そんな新しい観光のあり方が、被災した地域の復興を支える力になります。

▲「今後は海外、特に台湾からの観光客を対象にしたインバウンド事業にも力を入れていく」と菅原さん。

▲被災の一ヶ月後、住民有志が自ら立ち上がって始めた「復興市」。いまも毎月開催
(写真提供:南三陸町)

情報提供/みやぎ生協



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